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2016年5月 7日 (土)

初摺 広重

東京ミッドタウン内のサントリー美術館で
歌川広重の版画展をのぞいてきました。
本来なら前売り券を用意済みで、開催期間が一ヶ月しかない
若冲展を先に訪れるべきところ
新聞の紹介記事に誘われ広重展に転びました。

広重ビビッド 原安三郎コレクション で注目すべきは
広重晩年の代表作である名所江戸百景六十余州名所図会
それも初摺(しょずり)の中でも初期の作品を観られます。

現代の出版物でも初版本は珍重される傾向がありますが
所詮は活版印刷物のこと、初回印刷部数が少ない故の貴重さ。
それが版画の場合は稀有の貴重さを伴った作品です。

初摺では絵師が摺師に、色遣いや摺りの手法を細かく指示し
試し摺りを繰り返しで一点物を作りあげていくようです。
この初摺に対し、後日量産される摺り物を後摺(あとずり)と呼ぶそうです。
この初摺と後摺を比べるや、一目瞭然とはこのとこ。
後摺で遣われる色の数や、摺りの技が格段に減っています。

いま一つ、初摺で驚嘆したのは
摺られた版画に版木の木目が刷り込まれていることです。
これまで観た版画でも現われていたのかもしれませんが
初摺りを意識して初めて認識できたように思います。
また単に版木の木目が写し取られているだけでなく
その木目が作品に効果をもたらしていることです。

この広重展を訪れたのは、開催初めで大型連休の初日です。
そんな理由で人出は少なかったいうに思います。
作品の前で渋滞することもなくユックリ観賞できましたが
今後は混雑が予想されます。
空いている状態で3時間余りが観賞に費やされました。
ご覧になるならば、出来る限り時間に余裕を持たれることをすすめます。

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写真の場所は、東京ミッドタウン内ですが、サントリー美術館とは関係ありません。

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