桜吹雪の菊門禍
遠山左衛門尉景元
江戸北町奉行から大目付を経て南町奉行を歴任。
早いはなしが、あの遠山の金さんであります。
そこで見つけたのが、金さんの 起請文。
起請文は己の行いを、自分が信じる神仏に誓って
遵守履行することを書き示した文書で
その誓いを破った際には神仏から罰を受ける旨を
記した文書のことです。
神仏に誓った行為を記した部分を 前書 と、
遵守を誓った神仏を記した後の部分である 神文 から成る。
この起請文の 前書 に記されているのは
馬に乗れない事情が生じたため、駕籠に乗ることを願っている。
町奉行は幕閣の一翼を担う重職で、公務の際には
騎乗が許され (要職の威儀を保つため義務付けられ) ていたようです。
ところが金さん、あるとき痔を患ってしまいました。
そうなると騎乗など以ての外。
一定期間に限り、駕籠を使っても公務を願い出たものです。
続く 神文 には、その約束に反した場合
梵天・帝釈天・四天王、国中の大小様々な神祇ほか
その信じる神からの神罰を受けると誓っています。
映画ドラマでは、片肌を脱いで威勢がよい 金さん ですが
思わぬところに泣きどころがあったようです。
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