流れ果てし、ひとつ星。 第七夜
あなた ひとりに甘えたい
インタビュー 流星ひとつ を読み進み
藤圭子の人柄に僅かでも近づいたとは思い上がり。
他人の内側を理解するのは容易いことではない。
故に、以下は私の推測から成るとご理解願いたい。
歌手を目指し、母と上京した後
両親と一緒に 流し をしていた事実は
デビュー時の話題づくりに利用された。
中学校の卒業式当日、母と二人だけで上京したが
結局は父と合流して、夜の浅草や錦糸町を拠点に
流しで生活を支えていたという。
北海道で浪曲師として地方を巡っていた両親に
いつしか娘・純子 (藤圭子) が同道して三人で仕事をする。
理由は純子が居た方が、仕事を得る機会が増えたからだ。
三人で流しをしたには、そうした背景があると本人は語る。
幼い頃の純子は、母を慕い、母なしでは居られないほど
母が好きだったといい、それは長じても変ることはなかった。
兄姉と比べ、母への甘え具合は格別だったようだ。
母に安寧な日々が訪れるのが、純子の切なる願い。
歌手として成功し、幾ばくかの金を手に母を父と離婚させる。
マスコミは、これを家庭崩壊と囃し立てたが・・・
たとえ両親は離婚しても、と藤圭子は語る。
自分はあくまでも父の子供だから、見捨てることは出来ない。
両親の離婚後も、父を気遣い、時に経済的な「援助」も成した。
幼い頃、訳も無く暴力を振るった父。
家族としての区切りをつけた後も、「藤圭子」に擦り寄る父。
そうした父が純子にとって、どのような存在だったのか?
その先の回答は、本人しか知る由も無い。
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