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2014年7月20日 (日)

流れ果てし、ひとつ星。 別夜・四

涙を流してくれるでしょうか・・・

1960年6月 阿部純子8歳

第二次世界大戦 (太平洋戦争) の敗戦から15年。
米軍の占領下から脱したものの、いまだ戦後復興の途次。
復興が米国の傘の下でこそ進められた事実は無視できない。
憲法第九条を厳守し、更なる復興を推進する大きな力として
日米安全保障条約の締結は不可欠であると政権が宣言。
5月19日、国会で与党のみによる強行採決。

安保条約に反対する勢力は、採決前の請願デモから
採決後の反対デモへと変節していった。
そして6月15日、国会議事堂前に押し寄せた反対派と
それを阻止しようとする勢力 (ヤクザ、右翼団体) が衝突
警察をも巻き込んだ大騒乱のなか、ひとつの命が失われた。

安保条約の反対闘争で、何一つの成果を得られず
反対派の中から人命まで失った敗北感、喪失感。
特に同志を犠牲者とした学生間で、その鎮魂歌のように
拡がった歌謡曲がある。
西田佐知子 アカシアの雨がやむとき

男に棄てられた女の厭世的な歌詞が、
安保反対闘争後の人心と世相に染み入ったとされている。
歌謡曲にありがちなバイブレーションをつかい
ノドで聴かせる歌唱法ではなく、
西田佐知子の、抑揚を抑えた乾いた歌唱法が
当時の世相に迎えいれられた。

時に、歌と世相が呼応しあうことがある。

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コメント

アカシアの雨がやむとき

このシリーズに引き込まれて 

YouTubeで聞いてしまいました^^


ついでに樺美智子まで調べてしまいました。

かなりはまってます(笑)

投稿: 菜っ葉の菜 | 2014年7月26日 (土) 00時20分

西田佐知子の歌には、結構、印隠滅々な内容があります。
むしろ、こちらが怨歌といってもよいような・・・
それがサラリと聴けるのは、彼女の歌唱法によると思います。

私が時たま、このブログで取り上げる
「エリカの花散るとき」も、そうした一曲です。

ある意味、世相と歌謡との関係が解り易い時代でした。

投稿: kattu | 2014年7月27日 (日) 02時31分

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