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2012年10月 3日 (水)

2つの写真展に思う

9月20日、この欄にアップした仕方なしの三本立て?
思惑としては、すぐに写真展を観た感想をアップするところ
阿波おどりの写真をアップした都合、延び延びに・・・
異質の写真展を観た感想を披露します。
 (何れも公開終了)

8ct64img_6946  東京都写真美術館に行く動機は
 この写真展にありました。

 

田村彰英 夢の光


田村は、1947年に東京に生まれた現役の写真家。
その経歴には、1960年代後半から1970年代前半にかけ
駐留米軍基地を題材にし たBASE で注目を浴びる。
以後、様々な場所での定点観測の手法で評価を得る。

8ct64img_6945  もう一つは、美術館に行って知った。

 

鋤田正義展
 SOUND & VISION


鋤田は、1938年生まれ。
主に商業写真や映像の世界で活躍中。
彼が手掛ける題材は人物
その点で、田村との間に大きな隔たりがある。
鋤田が撮った人物とは、デヴィド・ボウイに始まり
世界のアーティストや文化人・政治家と多岐に渡る。

田村の作品群 に人物が登場するのは稀だ。
その目は事象を静かに見つめ
一見、感情の欠片すら感じられないか? と、思わせながら
決して冷たい視線ではない。

その作品群の中に 赤陽 がある。
大型のカメラで(勿論フィルムを使う)、市井の古い建築物を
撮り続けたもの。
日常の中にある、日本家屋で繰り返された庶民の生活。
あるいは、今後何年家屋としての命を全うできるか?
画面いっぱいに捉えた古い家屋。
そこに住む、あるいは住んでいた住人は一切居ない。
それでも写真かの暖かい視線を感じる作品群でした。

一方、鋤田の作品群 には圧倒的にが登場する。
モデルは、ある種の企てに乗って登場する人々がほとんど。
明らかに意図して撮った人物あり
スナップ風のモノクロ写真あり。
どいれもモデルの真髄に迫り、写真家の洞察力を感じる。

一流の写真家と同列に置くつもりはないが・・・
日頃、人物を撮れない自分には羨ましいほど
人物に迫り、それでいて信頼関係が構築された
鋤田氏の熱い写真群に圧倒されました。

私が撮る写真は田村氏の作品群に近い。
理由は人物が登場しない、という一点だけで
勿論、技量や感覚は足元に遠く及ばない。

今回、2つの写真展を観て感じたことは
現実の世界がそうであるように、
写真は光と影で構築されるものとの再認識だった。

何を撮るかではなく、どのように撮るか。
それが写真撮影のもっとも中心になる命題だ。
光によって現れる現実と、陰に覆われた現実が
作り出す世界の表現が写真撮影の醍醐味といえる。

口幅ったい物言いを許していただけるなら
私の写真に対する考え方は正しかった。

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