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2008年1月 9日 (水)

伝説のクライマー夫妻

7日、NHKテレビで放映された、夫妻のドキュメンタリーを観た。
夫妻でグリーンランドの大岩壁に挑んだドキュメンタリー番組だ。
山野井泰史  山野井妙子
この夫妻がヒマラヤの難峰ギャチュンカン(7,952m)から九死に
一生を得て生還した記録は、沢木耕太郎が著書「新潮社
詳しく書いている。

ギャチュンカン頂上直下、二人は雪崩れに巻き込まれる。
妻・妙子は50m滑落して宙吊りになり、夫・泰史は視力を失う。
妻が生きているのかどうかさえ確認出来ない情況で、夫は妻を
救出すべく大きな決断をした。
彼は、ハーケンを打ち込む岩の割れ目を探るため、手袋を脱ぐ。
厳冬のヒマラヤで、素手になれば凍傷にかかるのが明白なのに。
幸い夫妻は生還するが、二人とも命と引換に手足の指を失った。
一時はクライマー生活を将来を諦め、山歩きくらい出来ればよし
と考えていた二人が、再び大岩壁に挑んだ。

番組は、二人のクライマーが復活する過程をTVカメラが追った。
即ち、2007年8月。グリーンランドにそびえる1,300mの大岩壁に
アタックする記録だ。

8月のグリーンランドは白夜で、登頂には好条件といえる。
それはまた、二人を捉える撮影クルーにもいえることだろう。
驚いたことに、岩壁を登る二人に密着するような距離でカメラは
廻っていた。
勿論、困難な地点では下から望遠レンズど捉えるしかないのだが、
二人が確保したルートを伝って、最終的には岩壁の頂上まで到達
してしまう。

これは撮影機材の進歩なくして、実現不可能な取材だったろう。
ある意味、困難な登頂に密着することは、二人が挑戦する困難を
貶める結果になりかねない。
事実、沢木耕太郎の「凍」ほど緊張感は感じられないが、救いは
頂上からの景観を共有できたことだろうか。
ハイビジョンだの、デジタル放送だの、とかくハード部分が強調され
勝ちな放送界だが、地味だが、こうした取材で構成される番組みは
素直に評価したい。

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